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「大体納得がいきませんわ! どうしてわたくしが貴女と同じ部屋ですの?」 背に真白き翼を持つ少女が、不機嫌丸出しと云った風に云う。
「今更云ったって仕方ないでしょ? 嫌なら木の上ででも寝れば良いじゃない」 それに応えるのは、うんざりだという風に顔をしかめた橙色の髪の女性だ。
「…何度も申し上げますけれど、わたくし、鳥じゃありませんのよ」 「あら、そうだったっけ?」 「…ッ!」
翼持つ少女が傍らの弓に手を掛けたあたりで、控えめなノック音が聞こえる。 睨み合っていたふたりは、互いに顔を背け合う。 橙色の髪の女性がベッドを軋ませて床に降り、部屋のドアの方へと向かう。
「どなた? …あ、さっきアーニャさんが云ってた旅人さんかな」 どうかしたの? と微笑むその女性は、少し勝ち気そうな、凛々しい印象だ。 ベッドに腰掛けたままむすーっとしている少女の方は、対照的にたおやかでかわいらしいと云った風。
少し話を聞かせてもらえないかと頼むと、女性はにっこり笑って頷く。 いいでしょ? と振り返って少女に問うと、構いませんわ、と彼女も頷いて、一度大きく深呼吸をする。
「さて…じゃ、まずははじめまして。私はラナ、ラナリス=フィリアル。で、あっちが…」 「ヴァーナと申しますわ。ヴァーナ=アナスタシアですの」
紅の瞳の女性と、翼の少女。どちらに話を聞いてみようか? |